私は女王様であって
痴女ではないです。

この言葉を口にするたび
少しの誤解と、少しの理解が生まれます。

でも、それでいいと思っていて
私がしているSMは
世の中に溢れているものとは少し違うし
それは痛みや快楽を追い求めるための行為ではなく、
心と心で行う対話のようなものだからです。

私は相手を従わせたいわけではないし
命令したり、支配したり
服従を求めたりするよりも、
その人の奥に眠っている本音に触れたいんです。

人が防衛を捨てて、理性を手放したとき
そこに浮かぶ表情が何よりも美しい。

だから私は、快楽ではなく覚醒を与えて
心の奥にあるものを見せてほしい。
そのために、私は支配したいんです。

私のSMには、オールヌードも局部奉仕も
ないです。
それはないのではなく、必要がないから。

人は裸にならなくても
心がむき出しになればすべてが見えて
羞恥や恐れを超えたその瞬間こそが
本当の裸だと思っています。

だから私は、身体を使って
興奮させることに興味はないです。

欲を煽ることも
媚びることも、私には似合いません。

私の中にあるエロスは
甘さではなく、誇りとして存在してはいます。

よく「思ったより優しい」と言われますが
でも、私の優しさは決して柔らかくはなく
それは誰かを慰めるためのものではなく
相手の嘘を壊すための優しさ。
安心させるための優しさです。

私のSMは、静寂で成立してるぶぶんもありあ
大きな声も、派手な動きもいらないし
支配とは、空気を変えること。

沈黙の中で、相手の呼吸が変わる瞬間があり
視線ひとつ、呼吸ひとつ、立ち方ひとつで、
空気が張り詰めて
それで十分。

椅子ひとつ、白い部屋ひとつ。
それだけで、世界は生まれる。
それが、私のSMのりそうです。


支配と共感
冷たさと優しさ
狂気と理性。
その狭間に立っていたいです。
強さの中には必ず哀しみがあり、
冷たさの奥には、誰よりも深い愛があり
そのバランスを保ちながらSMをしたいと
ずっと思ってきました。


私は、欲を操るために
この世界にいるんじゃなく
人の心を解き、裸にして、
もう一度、立たせるためにいます
SMはプレイではなく、生き方であり
女王様は私にとって職業ではなく、人生です。

今日もヒールの音を響かせながら、
私は私の世界を歩いていって
マゾと素敵なSMがしたいです。

私は女王様。
それ以上でも、以下でもない。